おくらあえ

おくらの脳内を和え和えする。

TVアニメ『ラブライブ!』第10話 観後感

第10話:「先輩禁止!」

前回のあらすじから。声の担当は絵里。オープンキャンパスのアンケート結果が良かったため、廃校に待ったをかけることができたμ'sたち。そんな中、ことりが伝説の秋葉メイド・ミナリンスキーだということが判明。穂乃果や海未にたいして引け目を感じていた故に、彼女らに隠しながらもそれを改善しようと、ことりなりに頑張っていたのだった。絵里はそんなことりの気持ちを考え、作詞を託し、ライブをおこなった。穂乃果たちメンバの協力もあり、作詞、ライブは成功した。
劇中歌「Wonder zone」や、2年生組の友情の再確認など、目の潤むシーンもあった。エンディングタイトルには手紙が投函されるカットが見られたが、果たしてそれがどんな意味を持つのか。


セミの鳴き声と暑い日差し、夏真っ盛り、音ノ木坂学院の屋上で顔を歪める穂乃果とにこのシーンから。こんな暑い中練習なんてバカじゃないのと割とガチで怒る矢澤。だがまだμ'sのランクは50位。練習をしないという選択肢はもちろんない。

厳しくする絵里に若干おびえつつもはいと応える花陽を見て、絵里はこれからはタテの関係はないと伝えるが、元から引っ込み思案なところがある花陽はコレが許容しがたいのか、曖昧に答える。

穂乃果がとつぜん声を上げ、合宿を提案する。希曰く炎天下の練習が続くときついらしが、ということは部室はクーラーや扇風機もなし、若しくは9人が踊れるスペースはないのか。
夏ということで、海にいこうと言う。しかし費用は・・・思い付きだったために考えていなかったのか、穂乃果はことりのバイト代を借りようとする。この時のつかつかとことりを引いて歩く穂乃果がかわいい。

ことり一人のお金に頼るのはさすがによくないと思った穂乃果は次に、真姫に別荘がないかと聞く。まさかと思ったが、なんと本当に別荘を持っているよう。

ここはプロジェクトラブライブ!に沿っているようで、ドラマCDが再現されているなら、彼女らが訪れる予定の場所は沖縄の八重山列島になる。

話をもどして、別荘を持っていると言ってしまった真姫は、みなに期待の目を向けられる。拒否するにもできない空気、真姫は聞いてみると言った。

喜ぶメンバたち。そこで絵里はなにかを思い出す。この機会にやっておこうと。

何を考えているのか、少し不思議に思う花陽たちを見て優しく微笑む絵里のカットでアバンタイトルが終了。


  • オープニングタイトル

ブリッジらしきものが見えるけど、この会場ってどこなんでしょうね。


  • Aパート

東京駅改札を出てすぐの天井のカットから。この10話が全国放送される当日に、私はここを訪れていたのですぐ分かったのだが、どうせなら視聴してから行きたかった・・・。

タイトル「先輩禁止!」ということで、絵里は以前から気になっていたという先輩・後輩関係における気遣いを禁止しようと提案した。言うとおり、たしかに上下関係は大事だが、時にそれは枷になることもある。海未は練習の時、3年生に合わせてしまって、言えないこともあったらしいが、そういうふうには見えなかったとにこ。じゃあ何なのかと言うにこに対して、後輩・子供・マスコットなどなど・・・。さすがメンバ1小柄なだけあって、いろんな意味で可愛がられている。

そういうわけで早速穂乃果が、絵里のことを、絵里先輩でなく絵里ちゃんと呼ぶ。少し気まずそうにする穂乃果だが絵里は笑顔でうなずく。やっと、私たちが知っている本来のμ'sの姿が完成したように感じた。

凛も一呼吸おき、ことりのことを、ことりちゃんと呼ぶ。はい、よろしくね凛ちゃんと優しく笑顔で応えることりの包容力の大きさ。そのことりは真姫にも振るが、別にわざわざ呼んだりするものじゃないでしょとだけ。

一段落し、この合宿での一つの目標も掲げたところでいざ出発。今度は部長のにこに、挨拶が振られるが、何も考えてなかったらしく、しゅっぱ~つとだけ。デコピンしたい。



シーンは変わって真姫の別荘の前。ドラマCDに沿うならばここは沖縄県の八重山。一応ハイビスカスが咲いており、南国であることは確かなようだ。


別荘は外観だけでなく、中も綺麗で広い。ベッドルームは2人がごろごろしてもまだ余裕がある。凛はいつもの調子で海未を呼び、先輩と付けてしまう。やり直し、海未先輩、穂乃果先輩というが、当の穂乃果は移動の疲れか、寝ていた。

キッチンでは、真姫と、その広さと料理人の存在に驚くにことことり。別に普通でしょと言う真姫、次元が違う。見栄を張って、にこも料理人がいるなどとボラを吹く。ことりは信じ切ってすごいと言うが、そこでいつものようににこ先輩と呼んでしまい、にこに訂正されていた。

リビングでは、絵里と希がその広さに満足していた。歌の練習もするらしい、屋内でこの広さはたしかに良い。けどこんな綺麗なとこで踊って大丈夫なのか。こそこそとしている花陽は、広さに落ち着かないようだった。



シーンが屋外に変わって、海未が練習内容を提示している。コレ時間配分とかはどうなってるの・・・。とにかく気合の入った(にこ曰くやる気スイッチが痛い方向に入った)海未はやりたいことをがっつり詰め込んでいるよう。そんな海未のハードな練習から逃げるため、穂乃果が合図を送った凛が海未を連れた隙に、穂乃果・にこ・ことり・花陽が抜けだし、凛も行く。逃げようとする5人、否決してやる気が無いわけではなく、先にPVを撮ろうという気があってのことだと考えられるが、海未はやはり体力面のことを考えてか5人を呼びもどそうとする。
だが、絵里曰く、μ'sのこれまでにあった部活感や先輩・後輩の垣根を無くすためにも、こういったことは大事だと言う。
花陽もその垣根を無くそうと、すこし緊張で震えながらも、大きな声で絵里と海未を呼んだ。




海に入ったμ'sたち。PV撮影をしているということで、随所に「夏色えがおで1,2,Jump!」のPV内での要素が含まれていたが、みんなの水着が違うなど若干の相違点も見られた。

絵里にさすがと褒められるにこ。やはり天性のアイドルという二つ名は伊達じゃない。しかし、真姫と並んで見た時の脚の短さには驚いた。




シーンは変わって再び別荘の中。夕飯の買い出しに行かないといけないらしいが、真姫が一人で行くという。そこに希が付添を申し出る。何をたくらんでいるのか。

夕日を横目に歩く真姫と希。希は、真姫が人と接すると突き放してしまうクセがあることを、めんどうなタイプとやわらかく包んで言った。誰かさん―もちろん絵里のことだろう―に似ていてほっとけないとも言う。合宿だから、たまには無茶してもいいのではと、ひとつだけアドバイスをしておいた。

冴えない表情をしている真姫のカットでAパートが終了。


  • Bパート

にこが料理をしているシーンから。かなり手際がいい。カレーと野菜サラダをつくっているよう。

料理が卓に並べられる。花陽には茶碗に盛られるだけ盛られた大好物の白いご飯。一人だけ何故と言う絵里に対して気にしないでくださいとだけ言う花陽がおもしろい。

にこは料理の腕をほめられご満悦のようだが、ことりと真姫に先のことを言われ、とつぜんスプーンも持てないか弱い乙女を演じだす。無理があると穂乃果に言われ、きっぱり開き直って、料理ができない女子はアイドルとしてやっていけないと言った。なんだこいつ(直球)。



食後、穂乃果はすぐ横になる。牛になると海未に言われ、お母さんみたいと穂乃果。ここでもいつものやり取りはしっかり描かれる。

凛が花火をすることを提案すると、食器の片付けを花陽が促す。花陽はアイドルだけでなく、食事にたいしても人一倍熱があるらしく、ただ食べ物が好きなだけでなく。食前・食後もきっちりとしている。

ことりが一人でやると言うが、絵里は不公平で良くないと、各自で片付けることを促す。そして、海未はこれから練習をすると言う。厳しい。

たしかに昼間あれだけ遊んだのだから、さすがに夜は練習しないといけないということには共感。だが、ことりの言うとおり皆テンションがついていかない。穂乃果にいたっては自宅モード。

凛と海未は自分の意見を押し通す。花陽に振ると、お風呂に入りたいと・・・。第三の提案してどうするん・・・。

結局希がまとめて落ち着いた一行は、今日は風呂に入って寝ることにした。



大浴場のシーン。しかも露店風呂のよう。かなり広い。お風呂シーンはラブライブ!プロジェクト初ということで、頭にタオルを巻いた姿がすごく新鮮。

いつもの調子で敬語を使ってしまった花陽。絵里に指摘され、もじもじしながら訂正する。その横で終始つんとして表情でいた真姫。



お風呂をあがった9人。リビングに敷いた布団にオバカトリオがごろごろ。途中でにこが入ってくる感じが、彼女のアホさをかわいく表現していてすごく好き。

絵里とにこは髪を下ろしていた。穂乃果と希は自宅でも寝るときに髪をほどかないのだろうか。

寝る場所を決める。真姫はまたも、(別に)どこでもいいと言った。



消灯後、沈黙を破ったのはやはり穂乃果。海未はもう寝ている(早すぎ)が、穂乃果はみんなでいるのに夜にすぐ寝るのはもったいなく感じるらしい。これには共感。だが絵里の言うように、遊びに来ているわけじゃない、寝ることを促され、また布団にくるまった。

希は真姫に声をかける。一度目は無視した真姫だったが、煩わしそうに応えた。



その後は再び沈黙。かと思われたが、突然の租借音。照明をつけると、音の主はせんべいを食べていた穂乃果だった。海未以外全員が起きるが、にこは顔がキュウリを張り付けたパックですごいことになっていた。ハラショーと漏らす絵里。


と、突然枕がにこの顔目がけて投げられる。希がわざとらしく、真姫が投げたと言い、さらに二投目を凛に。その凛が穂乃果に投げ、枕投げが勃発。絵里が投げたことを皮きりに、真姫もやってやろうじゃないと参戦して、海未の寝る上で枕が飛び交う。そして海未に当たる。

睡眠の邪魔をされ、加えて早朝から練習をすると言ったにも関わらず、まだ寝ていないメンバらに対して、ぼそぼそと怒りを漏らす。

怒り心頭の海未が放った"超音速"の枕はにこにヒット。不敵な笑みを浮かべて、穂乃果、絵里を返り討ちにする。ハラショー。

次に標的にされた花陽と凛がおびえる。そこに、真姫と希が一投、海未は再び眠りについた。眠ってるときに海未がぐうかわいい。

凛が真姫の始めたせい、と言う。その真姫は、この騒ぎの元の張本人、希がしはじめたという。えいと枕を押しつけられ、希と一喝。自然に、先輩の名前が言えるようになっていた。注目の的になり、微笑まれ。、めんどうなタイプと言われ、恥ずかしくなった真姫はそんなこと頼んでないと枕を押しつけ返した。



シーンは変わって朝。昨日の騒ぎのまま、寝る場所はばらばらになっていた。起きた真姫は、外へ出る。



日の出の頃、先に浜辺にいたのは希。真姫はここで、昨日のことも併せてどういうつもりかと聞く。

希は、μ'sのメンバを初期から見てきた。それはタロットが言うことに従ったのか、その全ては定かではないが、彼女らの背中を押し続け、時には隠れてサポートした。それだけに思いやりがあって、これからも付き合いを続けていく、メンバの誰にも居心地の悪さを感じさせたくなかった。

アニメ開始当初から、俯瞰的立場にいた希の気持ちが、波音と朝焼けの中で初めて語られた。

めんどくさい人と真姫にうまく返された希は、けれど、もうめんどうだとは思っていなかったかもしれない。

起きて、こちらへ向かってきた他のメンバたち。朝日を臨み、仲良く手をつなぎ、

ことり⇔凛、海未⇔にこ、真姫⇔希、絵里⇔花陽と、今回の話で出てきた会話のあった組は目を合わせた。

そして最後に、真姫が、隣の絵里にたいして「ありがとう」と言う。先輩・後輩の垣根を無くそうと、提案してくれたことに対して。

穂乃果がラブライブ!出場のためにがんばるぞと意気込み、メンバらが合わせて手をあげたカットでエンディングタイトルへ。


  • エンディングタイトル

ライブにはマラカス持参だぞ!


  • 総括

「先輩禁止!」ということで、未だメンバに馴染めていなかった真姫を中心に、敬語の撤廃がおこなわれた。またアニメ開始当初から、俯瞰的立場にいた希の気持ちが初めて語られたことで、彼女のμ'sに対する思いを知ることができたと同時に、それを知ったことによる真姫の気持ちの変化があり、μ'sが本当の意味でひとつになったといえる回だった。お泊り回といううまい名目に、「Wonderful Rush」や「夏色えがおで1,2,Jump!」の要素も含み、とても楽しく観ることができた。

次回は「最高のライブ」ということで、雨天の中に初出の衣装を着たμ'sがすこし高い位置に立っているカットが見られ、ライブ回であることが想像される。「最高の」とついていることや12話というクライマックス回であることもあって、非常に楽しみである。

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